タオルの作り方10か条の「第4か条」は、作りたいタオルの「重量(風合い)」を決めます。
タオルは重量によって、「風合い」が変わります。
タオルは基本的に、重いと「厚く」、軽いと「薄く」仕上がります。また、重量が増えると比例して見積価格が上がりますので、担当バイヤーを悩ませる大きな要因と思います。
丁度よい接点(風合いとコスト)をみつける事が腕の見せ所であり、お客様によろこばれるタオル作りのポイントかも知れません。
タオルを企画する時、「コスト」と「風合い」の折り合いをつける必要があります。良いタオルを作りたいけどターゲットコストが厳しい時、その折り合いをつけるために「平米当たりの重量」や「パイル倍率」を計算します。
他社とのコンペで競争入札する時は、「品質」「価格」「納期」で比較され採用が決定されると思います。品質には、「サイズ」「テクニック」「素材」「風合い」「最低ロット」「副資材」「包装」「検品方法」など多岐にわたって吟味されますが、「良いタオル・悪いタオル」や「高級感があるタオル・高級感がないタオル」は、タオルの重量(風合い)によって判断されることが筆者の経験でもたくさんありました。
SPタオル(販売促進用タオル)の競争では、もらってうれしいタオルを提案することが基本だと思いますので、テクニックやサイズ別の標準的な目安の重量を知っておくことは大事な事だと思います。
筆者の経験で作った、タオルのサイズ別「最低重量」の目安表です。
テクニックを「ジャガード(シャーリングなし)」「シルクプリント(シャーリングあり)」「インクジェットプリント(シャーリングあり)」「カラー(シャーリングなし)」4つに分類しました。
この目安表はあくまで筆者の経験に基づいて設定したもので平均値程度だとご認識下さい。これが正解ではありません。
ジャガードの場合、デザインによってはそもそも表現がむずかしい場合があります。例えばタオルに小さなロゴやデザインにが限界がありますが、重量をある程度上げる事で解決することもあります。おおむねのデザインが表現可能な重量は「333g/m2」としました。(あくまでも経験値ですが、この重量のタオルならもらって違和感はないと思います)
プリントの場合は、シルクプリントもインクジェットプリントもパイルをカットしたシャーリング生地を使用しますので、少し薄く感じますがシルクプリントは「300g/m2」、インクジェットプリントは「400g/m2」としました。シャーリング生地は表面のパイルをカットしていますので、パイルが抜けやすいので筬打ち込みの密度が高くないと毛羽落ちなどの品質に問題が発生しますので、この最低の重量を切るタオルは避けるべきと思います。インクジェットプリントがシルクプリントタオルより重いのは、フルカラーで細かなデザインの再現性を考えて生地を厚く設定しています。
初めに述べました通り、タオルは重量が上がると比例してコストがあがります。但し、海外で生産するタオルのコストには8種類あります。副資材や輸送費などを節約することで本体のタオルの重量をアップする事が出来ます。ターゲットコストの計算にはどうしても本体の価格を下げる事を中心に考えがちですが、タオルの作り方10か条+輸入にかかる8種類の費用を総合して考えながら、あきらめずに良い方法をつきつめることをお勧めします。
是非、経験豊かなエムアイティ株式会社にご相談下さい。