⑦タオルの副資材を決める

タオルの作り方10か条の「第7か条」は、作りたいタオルの「副資材」を決めます。

オリジナルタオルを作る時は、タオル本体に気を取られて忘れがちなのが副資材です。タオルにはどんな副資材を使用するかご紹介します。

タオルの副資材は、5種類あります

①タオル本体に縫製するもの(タグ)

②タオルに後から付けるもの(下げ札、ヘッダー)

③タオルと同封されるもの(取説等)

④タオルを包装するもの(化粧箱・OPP袋等)

⑤タオルを輸送する為に入れる段ボール(外表記・大きさ・形等)特に外表記が忘れがち。

ひとつづつ説明します。

① タグ(ネーム)

画像にあるようなタグ(ネーム)が多くのタオルのヘム部分に縫製されています。

タグの種類には、「織ネーム」と「プリントネーム」があります。

タグはタオル自体に縫製されますのでタオルの一部分だとお考え下さい。タグが工場に到着しないとタオルが完成しませんので納期管理にとても重要です。

本体が決定するタイミングでタグを発注する必要があり、これを怠ると納期が間に合わなくなることがありますので注意して下さい。

②下げ札、ヘッダー

下げ札やヘッダーは、タオル生産の工程上最後の加工所でタオルに取り付けます。販売品に良く使われる副資材で見た目だけではわからないこだわりや素材の説明を下げ札やヘッダーに印刷してお客様にアピールします。

販売促進用のタオルにはあまりつける事はありません。

③ 取り扱い説明書

販売促進用のほとんどのタオルは、「取り扱い説明書」を添付します。タオルはデリケートな製品のため、取り扱いにはいろいろ気をつけなければならず、取り扱いについての注意書きを付けます。この注意書きの内容は、テクニックや素材、あるいは色の違いによって内容は変わります。タオルは工場出荷前に外部の品質試験を受け、合格したものが流通することが基本ですが、品質試験には合格していても取り扱いによってはクレームに発生する事がありますので、消費者にわかりやすく、目のつくように添付する事が大事です。

タオルの3大クレーム、①毛羽落ち、②毛羽落ち、③サイズ縮みなどを紙に印刷するのが主流ですが、シールであったり、タグあるいは下げ札・ヘッダーと一緒に印刷されることもあります。

④ 化粧箱・OPP袋

ギフトとして贈られるタオルは、見栄えの良い化粧箱に入れられことが多くあります。贈り主や贈呈された方の満足を促すためです。ブランドのタオルギフトが全盛期はブランドの化粧箱にタオルが入っていましたが、最近はめっきり減った気がしますが、高級感を出すことで中のタオルをよりアピールする役目を負います。

コストをかけることが出来ない時は、OPP袋を使用すします。特に販売促進用は、コストの関係もあり、OPP袋を使う事が多いと思います。OPP袋に印刷も出来ますので、LOGOを指定色で印刷することで、販売促進効果を上げる事も出来ます。

販売品でも販売促進品であっても化粧箱やOPP袋はとても大事な副資材ですが、限られた予算内で可能な限り見栄えの良いパッケージを作るのもバイヤーの腕の見せ所だと思います。お客様視点で何をアピールすることで満足を得ることが出来るか、企画したタオルにあったパッケージが要求されます。

⑤ 段ボール箱

包装されたタオルは、最後に段ボールに梱包され、工場より出荷されます。

段ボールのサイズは、「商品のタタミ方」「段ボール入数」で決まります。販売促進品の場合は、重さが「約10㎏」になることが多いです。タオルのサイズや厚みによって段ボール入数が変わります。段ボールの印字指示が遅れることがありますので、忘れずに工場へ連絡してください。

中国など海外で作ることが多くなったタオルは、海上コンテナで日本へ輸送されます。工場を出荷した段ボールは、直接お客様にお届けすることが多くなっていますので、最終梱包(段ボール)は商品の一部と考えて良いと思います。中身はすばらしくても、段ボールが汚く潰れていたり、文字が変形しているなど良い印象は保てません。

海はいつも平穏ばかりでなく、波が高いこともあり、輸送中は商品に負荷がかかります。化粧箱がこすれあって印刷に傷がついたりしてクレームになることもありますので、最後の梱包方法は決して工場まかせにせず、気を抜かずにしっかり指示をすることをお勧めします。

細かい事ですが、副資材の指示が遅れて納期が遅れることは多々ありますので要注意。どうしても副資材は後回しにされがちですが、面倒くさいものから先に確認して指示する習慣が工場を喜ばせます。