為替相場推移表(日本円とUS$とRMB)3年間のレート推移をみる(2024年11月更新)

 私は30年以上にわたりタオルの輸入ビジネスを行ってきましたが、為替相場を見誤るとビジネスに大きな影響を及ぼすことを痛感しています。私は為替相場の専門家ではありませんが、為替の変動が仕入れ価格に大きな影響を与えることを知っています。為替の過去の変動を知ることは、非常に重要だと考えています。

円ドル相場は、主要国がドル高の是正で合意した1985年9月の「プラザ合意」以降に240円台だった相場は、1989年には東京市場で120円台から140円台で取引されるまでに円高が進み、1995(平成7)年4月には一時79円75銭と80円割れを記録しました。

USドルと日本円の推移グラフ

引用元:  https://www.fx-foreign-exchange.com/rate/usdjpy.html

 その後2000年代に入ってからは100円台から120円台で推移していましたが、2011(平成23)年には東日本大震災の発生による円需要の高まりなどによって再び1ドル80円を割り、その年の10月末には円の最高値75円32銭を記録しました。

 2000年以降の最安値は、今現在で、ついに先月下旬は160円台の円安を記録しました。2023年の初めのレートは「132.01」でしたが、12月の終値は「148.88」の円安でした。今年は日米の金利差が縮まるという予測もあり、多くの人が円高に期待しましたが、期待倒れでした。将来の方向性を予測するのは非常に困難です。

 長い歴史の中でUS$と日本円は大きく変動してきました。この10数年で最高値と最安値の差が約2倍に達する数字は驚くべきものです。同じタオルの仕入価格が2倍も高くなることもある、ということですね。

 以下の推移表をご覧ください。

USドルを軸に日本円と中国元の推移グラフ

USドルを基準にして、日本円と中国元の2つの通貨を比較したグラフを作成しました。2022年初め、日本円は110円台で推移していましたが、次第に円安に振れ、2024月下旬に160円台を記録しました。同様に、中国元も2022年前半は6.3前後で推移していましたが、円と同様に急速に元安が進行し、2023年後半には7.3前後まで元安が進んで、USドルに対して弱含みの相場となりました。

 2024年10月1日の相場は、USドルに対する日本円(オレンジ線)が「145.10」、中国元(青線)が「7.01」でした。この両通貨ともに、強いドルの展開が続いてきましたが、少し変化が見られました。

 グラフを振り返ると、3年前の2021年11月には、USドルに対する日本円(オレンジ線)が「115.09」、中国元(青線)が「6.40」でした。日本円は約20%、中国元は約8.7%下落しています。アメリカドルだけが一方的に上昇している状況でしたが、今後の動向から目が離せません。

日本円を軸にUSドルと中国元の推移グラフ

日本円を基準にして、US$と中国元の2つの通貨を比較したグラフを作成しました。

 2021年の初めから右肩上がりのグラフは、両通貨に対する円安の進行を示しています。2022年に入り、年末にかけて更なる急激な円安が発生しました。2023年に入っても回復の兆しは見られず、円安は現在進行形で進んでいます。さらに、GDPが世界でのランキングを第3位から第4位に転落したニュースもありました。このような状況下で、日本円が世界通貨に対して弱まる傾向が続くのか心配が止まりません。

 2024年8月以降日本円は、両通貨に対して久しぶりに円高に振れています。このままキープしてもらいたいものです。

 輸入業者にとって、為替の変動はビジネスの利益に大きな影響を与えます。1年で為替が数十円も動くのは異常であり、その予測は非常に難しいです。しかし、ビジネスを成功させるためにも、過去のレートの変動を振り返り、損益計算に正確な為替レートを使うことが重要です。

 正確な為替レートを使わないと、損失を生じる可能性があるため、慎重な計算が不可欠です。