日本で使われているタオルの80%は海外製だってご存じでしょうか? 今治タオルが代表する日本製のタオルはもちろん流通していますが、2021年の最新データによれば日本製のタオルは全体の19.1%でした。
今治タオル工業組合のデータから、1997年~2021年の推移表を作成してみました。
日本のタオルマーケットの統計は、すべて重さで管理されています。
2021年に流通したタオルは、73,511トンでした。重さではピンとこないのでバスタオルに換算してみると、アバウト3億枚位になるのでしょうか。概算ですが、結構たくさんのタオルが使われていますね。
歴史を見てみると、日本製の黄金期(シェアが50%以上)は、1999年位までだったような感じです。その後日本製は減り続け2005年で全体の25%(1/4)になってしまいました。そして2006年から2020年まで多少の増減はありますが、全体の20%(1/5)が日本製で定着しています。
2021年の日本のマーケットの推移は、コロナの影響で過去に例のない大きな落ち込みを記録した2020年度を少しばかり上回り(101.2%)ましたが、コロナ前(2019年)対比80.6%した。
全体に占めるタオルの輸入比率は「80.9%」で、国産比率は「19.1%」でした。
重量ベースでは、総需要が「約7万3千トン」になってしまった事から、輸入タオルは「約5万9千トン」となり、20年前の水準まで下がってしまいました。
日本製のタオルは、21世紀になって最低の14,064トンで前年対比97.9%でした。日本製の中の今治生産タオルは101.9%と前年を上回りましたが、コロナ前(2019年)対比では74.0%と苦戦が続いています。
日本人が世界で一番タオルが好きな国民ではないかと言われており、家の中で過ごす時間が多くなったことからタオルの需要は下がっていないと思いにくいです。回復が遅れている要因は、業務用(ホテルや飲食店)、芸能関連(コンサート)、娯楽施設での販売(テーマパークや映画館など)、ギフトマーケット(販促用)などが大きく落ち込んだのではないかと推察します。
日本人は、やわらかでふかふかのタオルがお好きですよね。これは日本の匠の技で開発されたものが今では海外でも作られていると言うことです。
どこの国で生産されているかに興味のある方は、こちらにどうぞ。
早くコロナが終息し、元のマーケット水準に戻ってほしいと節に思っています。
2022年版 日本タオルマーケットの推移は、こちらをご覧ください。
2023年タオルマーケット推移(2024.2月リリース)最新版は、こちらをご覧ください。